ROOTS ROCK REGGAE

10年前に先輩からVHSを見せてもらって以来、Joe Higgsの弾き語りシーンが忘れられなかったドキュメント・ムービー「ROOTS ROCK REGGAE」(ルーツ・ロック・レゲエ)がDVD化されていました!まさか「ROOTS ROCK REGGAE」までDVD化されるとは!紀伊国屋さん、本当にありがとう!

ルーツ・ロック・レゲエ ルーツ・ロック・レゲエ
ボブ・マーリィ ジミー・クリフ リー・スクラッチ・ペリー

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内容は70年代、ジャマイカの貧困問題、宗教(ラスタ・ファリズム)、政治について、そしてその背景全てに音楽(=レゲエ)が密接な関わりを持っている点を完全ドキュメント。

一番はなんと言っても冒頭で言ったJoe Higgs「There's a Reward」の弾き語り。

Joe Higgsは60年代から活躍しているシンガーで、Bob Marleyの歌の師匠として有名ですが、「There's a Reward」はSKAの時代にSTUDIO1率いるCoxson Doddのサブレーベル「WINCOX」から同タイトルでリリース、ヒットした名曲。7インチでオリジナルを探すと今でも2万円ぐらいするのかな?僕は昔運良く程度がいい7インチをゲットしました。宝物レコードの一枚です。

▼Higgs&Wilson「There's a Reward」

P1010102


▼歌詞が本当に素晴らしいので、引用。

Joe Higgs「There's a Reward」
毎日悲嘆に暮れてしまう 自分の貧しさを見つめると でも簡単には諦めない いつの日か報いは訪れる いつの日か報いは訪れる 

恥辱に打ちひしがれても 誰も責めることはできない でも簡単には諦めない いつの日か報いは訪れる みんな報いが訪れる来るといっている

母親がいない子供のような気分だ 誰も構ってくれやしない 同情の意味も知らない でも笑顔でこの世界を見つめる 俺の歌が聴こえるか? 

毎日悲嘆に暮れてしまう 自分の貧しさを見つめると いつの日か報いは訪れる いつの日か報いは訪れる 

久々に見てなんだか泣きそうになりました。大学時代、く病んでいた頃に「There's a Rewards」を聞いてはいつか・・・!なんて思ってましたから。またJoe Higgsの ―― 憂いと言うか、達観しているというか ―― 表情がなんとも言えません。

今も現役バリバリのJimmy Cliffのレコーディングシーンや奇才Lee Perry@Black Arkでのエンジニアしてる姿全てに力強さを感じました。

“レゲエ”と言う音楽の上に人生全てが成り立っていて、自分、他人、世界を見つめる。「ROOTS ROCK REGGAE」に出演している全ての人からは、どんなものにも負けず、逞しく生きる、そして音楽への愛情を感じた映画でした。

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