「グーグル・アマゾン化する社会」読了
足掛け5日間ぐらいで読了しました。非常に読みやすい本でした。
グーグル・アマゾン化する社会 | |
森 健 光文社 2006-09-15 売り上げランキング : 381 おすすめ平均 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
アマゾンのレビューなんかを見ると、既に色々な批評が集まっていますが、僕なりにまとめてみます。まず結論。
■同著第7章「「民主主義」によってつくられる“主体性ある行動”」の249ページより引用、
人びとは果てしなく広がる情報をもてあまして、アマゾン的なパーソナライゼーションに進むだろうし、求める情報はグーグルが提示した数千万個のうち上位十数個しか見ないだろう。情報が多様化すればするほど、どうしても最適化された一極集中の情報を摂取せざるをえないのだ。
情報量が増えると情報の取捨選択せざるを得ないわけですが、それを手助けしてくれるのがGoogleのパーソナライズド検索であり、Amazonのリコメンド機能。ただし、その利便性の裏側には問題があって、自分にとって都合のいい情報ばかりを提案され、それと間逆の意見などが入って来なくなる、それは価値観を培う上で問題だ、と作者は結論付けてます。
仮にWEB3.0の時代があったとして、WEBはその頃にはご主人様へ忠実に従う執事になっていると個人的には思っています。セマンティック・ウェブとはまさにそれですが、セマンティック・ウェブの時代には筆者が提起しているように、個人とある限られた集団の分極化は避けられないかもしれない、と思いました。
あとはAmazonのアソシエイト・プログラムについて売上予測を立てているところなどは非常に興味を持てる内容でした。
ただし、この本、決していまはやりのWEB2.0をキーワードにした本ではなく、ウェブの拡張による人間の考え方に警鐘を鳴らす、ということが主題。
もしグーグルやアマゾンについての本をお探しなら、他の本を購入した方がいいと思います。
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