部下の不満をアイデアに変える

 日々部下から相談を受ける内容の中で、愚痴めいた内容があります。この愚痴は不思議なもので、聞き手が話し手の内容を愚痴と認定すると、聞き流そうと思考をシャットダウンしてしまいます。誰でも愚痴を聞くのは気持ちがいいものではないものです。

 ただ、この愚痴は非常に重要なもので、この愚痴をアイデアにかえて、生産性のあるものに転化することができます。

 例えば、ある部下が日報の報告項目全てを埋めるのが面倒だと言ってきたとします。この報告を受け、全ての項目に必要性があるかを検討してみます。すると、中には第三者がこの日報を見て、新たな仮説を立てるために必要か?という項目が見つかるかもしれません。
 また、逆にこの項目を付け足した方が役立てることができるという項目がみつかるかもしれません。

 一見すると愚痴でも、検討するきっかけになり、また新たなアイデアにつながるわけです。

 業務の「愚痴」の陰には「面倒」というキーワードが見え隠れしてます。人間の文明の歴史は「面倒」を解決するために「発明」し、進歩した歴史です。人間の面倒は新たなアイデアになるわけです。

 とにもかくにも、まずは部下の愚痴を愚痴と思わず、なぜ困っているかを聞くことから始まります。シャットダウンせず、部下の目を見てきちんと聞きましょう。