MySpace vs ユニバーサルミュージック

TechCrunch Japanese アーカイブ » ユニバーサル・ミュージックがMySpace提訴より、

YouTubeMySpaceはユニバーサル・ミュージック・グループに「何千万ドルもの借りがある」と 9月にユニバーサルミュージックのCEOが発言して話題になったが、ウォールストリートジャーナル(閲覧要購読)によると、巨大メディアは該当企業に対し脅威を与えこの発言どおりに遂行し、Myspace著作権侵害で訴えた。今回の提訴で最も興味を惹くのは、他ユーザーが再生・転送できるよう著作権つき動画をトランスコードすることによりMySpace著作権侵害行為に関与した、というユニバーサル側の訴えだ。

ほう!先日YouTubeとの提携を発表したばかりのユニバーサル(UM)がMySpaceに対しては敵対姿勢を見せているってことですね。今更&不可解な点が多いこの提訴。

でもこの裁判、あっさりとUM側の敗訴に終わりそうな状況。
MySpace側のコメントとしては、

MySpaceが新ツール(サイト上で認定されていないコンテンツに対し著作権ホルダーがフラグを立てることができるツール)を発表した日でもあることを言及。そのツールは Gracenoteの技術を利用したものであり、MySpaceは今回の訴訟を「不要で無意味な訴訟」とプレスリリース内でコメントしている。

MySpaceは、先日GRACENOTEと提携して、ユーザーがUPLOADしたコンテンツに対して著作権ホルダーが削除申請できるツールを発表したばかり。更にTechCrunchでは最近あった事例をピックしています。

オンラインディレクトリーは、サイト上で差別的な住宅広告を掲載することに一切の責任は負わない、と水曜日に判決された。法廷側は、クレイグスリストはあくまでも情報のパイプ役であり、出版者ではないと判断。

MySpace vs UMの裁判も、恐らMySpace側はパイプ役で、不法アップロードしているのはユーザーであり、更にコンテンツホルダーの削除申請を都度受け付けているんだから、というのがMySpace側主張になりそうで、今の状況で行くとUM側の敗訴になりそうな状況。

ここからは私見。これからも著作権保護下のコンテンツは不法アップロードされるだろうし、それに対抗する技術も整備はされるだろうけどイタチゴッコ。そもそもPtoPなんてものがあるんだから、デジタルベースでのコンテンツはコンテンツホルダーにとってビジネスにならない。そうするとパッケージは売れなくなってしまうし、音楽業界の端くれにいる僕にとっても、なんと言ってもアーティストにとっても長い冬の時代が来るのは間違いがない。
恐らく創作意欲が低下するアーティストも増えるだろうし。。。
でもできることはある。

コンテンツ以外から新しいコンテンツを派生させること。

アーティストや音楽をCDや配信だけでなく、ライブやグッズ、その他さまざまなビジネスに転化することです。

そこまで行き着かないレコードメーカーにこの冬の時代は寒く、落日の日も近いと思います。