音楽ビジネス業界の生態系変化加速

以前、音楽消費行動のパラダイム・シフトというエントリーを書きましたが、予想以上に音楽ビジネス業界を取り巻く市場の変化が加速している。
MarkeZine: 2006年の音楽配信サービス売上高が500億円突破、シングルCD生産額を超えるより。

 発表された資料によると、インターネットダウンロードとモバイルにおける、
有料音楽配信の売上実績は、前年比56%増の534億7,800万円となり、500億円の大台を超えた。この数字は、同協会が発表した、2006年1年間
に生産されたシングルCD(8cm CDと12cm CD)の生産額508億4,700万円を上回るもの。

最終的にアルバムへ結びつけるべく、プロモーションを行うためにリリースしているシングル。但し、今後はリリースに関して精査が必要であり、他の形式で音楽を届ける方法を真剣に考えるべき。

ついにシングルが売れない時代へ突入している。

そもそも、音楽を一曲単位で購入できるアラカルト、ナップスターに代表されるサブスクリプション、そしてモバイルというPFを使用した配信(着うた(R)など)などで一曲105円〜300円を支払えば購入が可能。
オシ曲欲しさに1,050円以上支払うのはユーザー目線から見て割りが合わない。
よっぽどカップリングにもう一曲プロモーションをしている楽曲があったり、以外の付加価値を出してあげればいいんですが。

もはやシングルという概念すら不要かもしれない。

シングルが無くなったらどうなるか?

俗に音楽配信が最も影響を受けるのはCDレンタルと言われていますが、CDショップももちろん、影響は決して軽微ではなく、CDの生産枚数が下がればCDパッケージを作成している工場、商品を保管/配送する物流辺りまで影響を受けることでしょう。

プロモーション的見地から言ってもかなりのロスがあると思われます。

シングルをメインにO,A,するTVやラジオ、そしてオリコンシングルチャートなどなど。

シングルが売れなくなればなるほど、既存のビジネスモデルでは、レコード会社は生き残れない。

音楽業界を取り巻く環境に明らかな生態系変化が起こるのもまもなくでしょう。
その予測については追々。